家畜共済
1. 共済目的
- 牛
- 原則として出生後第5月の月の末日を経過したもの。組合の選択により出生後第5月の月末日を経過しない子牛および妊娠8か月以後の胎児を対象とすることができる。
- 馬
- 原則として出生した年の末日を経過したもの。
- 種豚
- 出生後第5月の月の末日を経過したもの。
- 肉豚
- 出生後第20日(その日に離乳していないときは,離乳した日,以下同じ)から原則として第8月の月の末日までのもの。
2. 共済事故
- 牛(子牛を含みます),馬および豚
- 死亡(と殺は除かれます),廃用,疾病および傷害
- 牛の胎児および肉豚
- 死亡(と殺は除かれます)
- (注)
- 事故の一部を共済事故としない方式があります(事故除外)。
3. 加入
家畜共済には,牛,馬または豚につき養畜の業務を営む方で,組合の区域内に住所を有する方が加入できます。
4. 引受方式
- (1)種類
- 「包括共済」と「個別共済」の2種類があります。
-
家畜共済の引受方式の概要
| 引受方式 |
対象家畜 |
内容 |
| 包括共済 |
乳牛の雌等 肉用牛等 種雄馬以外の馬 種豚 肉豚 |
包括共済対象家畜の種類ごとに全頭加入します。ただし,特別の事由がある場合は個別共済で加入できます。 |
| 個別共済 |
種雄牛 種雄馬 |
家畜1頭ごとに加入します。 |
- (注)
-
- 肉豚については,飼養区分(離乳または導入の日を同一とする群)ごとに引き受ける群単位引受方式と,年間一括で引き受ける農業者単位引受方式(以下「特定包括共済」という)があります。
- 特定包括共済については,一定の加入資格要件を満たす農業者が加入できます。
- 肉豚以外の包括共済および特定包括共済の場合,共済責任開始後,新しく導入された家畜または加入資格月(日)齢に達した家畜は,自動的に家畜共済に付されます。
- (2)事故除外
- 肉豚以外の包括共済および特定包括共済においては,事故の一部を共済事故から除外して加入することができます。この場合,除外に見合う共済掛金が割引されます。
包括共済対象家畜の種類と事故除外できる組合員の資格
包括共済対象 家畜の種類 |
事故除外できる組合員の資格 |
| 乳牛の雌等 |
共済掛金期間開始時の有資格頭数が6頭以上であって,かつ,5年以上継続して飼養している方 |
肉用牛等 種雄馬以外の馬 種豚 |
5年以上継続して飼養している方 |
| 肉豚 |
共済掛金期間の開始時の有資格頭数が200頭以上あって,かつ,5年以上継続して飼養している方 |
除外できる共済事故と包括共済対象家畜の種類
事故除外 方式 |
除外できる共済事故 |
包括共済対象家畜の種類 |
| ア |
火災,伝染病(法定伝染病および届出伝染病)または自然災害による死廃事故以外の死廃事故 |
乳牛の雌等,肉用牛等,種雄馬以外の馬,種豚 |
| イ |
火災,伝染病(法定伝染病および届出伝染病)または自然災害による死廃事故以外の死廃事故および病傷事故の全部 |
乳牛の雌等,肉用牛等,種雄馬以外の馬,種豚 |
| ウ |
行方不明に係る廃用事故以外の廃用事故 |
肉用牛等 |
| エ |
行方不明に係る廃用事故以外の廃用事故および病傷事故の全部 |
種豚 |
| オ |
病傷事故の全部 |
乳牛の雌等,肉用牛等,種雄馬以外の馬,種豚 |
| カ |
火災,伝染病(法定伝染病,豚エンテロウイルス性脳脊髄炎およびニパウイルス感染症)または自然災害による死亡事故以外の死亡事故 |
肉豚 |
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5. 共済責任期間
共済責任期間は,共済掛金の支払いを受けた日の翌日から1年間です(ただし,肉豚の群単位引受方式にあっては出生後第20日の日から出生後第8月の末日まで)。
6. 共済金額
- 共済金額は,共済価額に最低割合(組合が定めます)を乗じて得た金額から,共済価額に8割を乗じて得た金額の範囲内で,組合員が申し出た金額です。
- 共済価額×最低割合 =< 共済金額 =< 共済価額×8割
- (注)共済価額とは.....
-
| 包括共済 |
肉豚の群単位引受方式以外.....包括共済対象家畜の種類ごとの家畜の価額の合計額 肉豚の群単位引受方式.....飼養区分ごとに肉豚の価額の合計額 |
| 個別共済 |
| 家畜1頭ごとの価額 |
7. 共済掛金
- (1)共済掛金
-
- 共済掛金の額 = 共済金額 × 共済掛金率
- 共済掛金率は,農林水産大臣が過去一定年間(原則3年間,家畜異常事故は20年間)における被害率を基礎として定める共済掛金標準率を下らない範囲内において,組合が設定します。
- 共済掛金標準率は,一般に3年ごとに改定が行なわれます。
- (2)共済掛金に対する国庫負担
- 国庫は,共済掛金について,共済金額(農林水産大臣が定める金額を限度とします)に共済掛金標準率を乗じて得た金額の2分の1(豚は5分の2)を負担します。
8. 損害発生の通知および損害評価
- (1)損害防止
- 組合員は,共済目的について通常すべき管理その他損害防止に努める義務を有しています。組合は,農業者に対する損害防止についての指導や自ら損害防止事業を行なうことができます。
- (2)損害発生通知
- 組合員は,共済事故が発生した時および共済金の支払を受けるべき損害があると認められる時は,遅滞なく組合に通知しなければならないこととされています。
- (3)損害評価
- 損害評価は,農業者の損害発生通知(事故発生通知)を受けて,農林水産大臣が定める損害認定準則により行なわれます。
-
- ア. 死亡事故
- 組合の職員による現地確認。ただし,火災,伝染病(法定伝染病および届出伝染病)または自然災害による死廃事故以外の死廃事故を除外している場合は,連合会の獣医師職員が現地確認に立ち会います。
- イ. 廃用事故
- 組合の職員による現地確認。この場合,連合会の獣医師職員が現地確認に立ち会います。
- ウ. 病傷事故
- 連合会の獣医師職員による集合審査。
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9. 家畜診療所
加入家畜の診療と損害防止を行なうため,組合および連合会は家畜診療所を設けています。家畜診療所は,主として次のような業務を行なっています。
- 加入家畜の病傷事故についての診療
- 損害防止
- 引受検査および評価
- 家畜共済の普及および加入推進
- 畜産諸施策に対する協力
10. 共済金
- (1)死廃事故
-
- 包括共済対象家畜の種類ごとに定めた年間支払限度額の範囲内で,次式により算出される額と純損害額のいずれか小さい額が共済金として支払われます。
- 共済金の支払額=(事故家畜の価額−残存物価額,廃用家畜の評価額,補償金等)×共済金額÷共済価額
純損害額=事故家畜の価額−(残存物価額または廃用家畜の評価額+手当金+補償金等)
- なお,火災,伝染病(法定伝染病および届出伝染病),自然災害による事故については,支払限度は適用されません。
- また,残存物価額および廃用家畜の評価額は,別に算出される基準額を下限として設定されます。
- (2)病傷事故
-
| 包括共済 |
包括共済対象家畜の種類ごとに定めた年間給付限度額の範囲内で疾病および傷害の診療費(初診料を除く)を給付します。 |
| 個別共済 |
家畜1頭ごとに定めた年間給付限度額の範囲内で疾病および傷害の診療費(初診料を除く)を給付します。 |
11. 組合,連合会および政府の責任分担
- 共済金額のうち,原則として組合が2割,連合会が3割,政府が5割を歩合により分担します。
- なお,組合または連合会が家畜診療所を設置している地域では,病傷事故による損害のうち診療技術料等に対応する部分は,当該組合または連合会に保留され,それ以外の部分を上記の割合により分担します。
- 家畜異常事故は,全額政府が責任を負担します。
- (注)家畜異常事故とは...
-
- 牛疫,牛肺疫,口蹄疫,豚コレラまたはアフリカ豚コレラによって,家畜伝染病予防法の定めるところにより,家畜の移動または移出を禁止または制限された場合における死亡および廃用事故
- 激甚災害法および天災融資法の天災として指定された激甚災害による特別被害農業地域における死亡および廃用事故
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